戦争が終わって七年。
ヘルシンキで行われたオリンピックの直後のお話です。
オリンピックに派遣されていたヒロさんこと吉永浩特派員が訪れた、母の旧友が住むというスイス。
そこで出会った母の過去につながる人物。。
かけがえのない肉親だったことも、その肉親の絆がイデオロギーによって断ち切られたことも、全ては過去の話。
この姉にも、そして弟にも、沢山の事があった人生でした。
でも一度分かたれた人生が、長い時間と様々な出来事の末に再び繋がろうとしているようです。
…今読み返すと、リュドミールは何で終戦後ヴェーラへ連絡を取らなかったのかな??
ユリちゃんに連絡先を聞いて、取ろうと思えば手紙を出すなり連絡を取ることができたように思うのです。(当時の郵便事情がどのようだったかは、ちょっと分からないのですが)
やはり、ボリシェヴィキに入って姉を国から追い出した立場だった自分が、姉と連絡を取ることに、少しばかり後ろめたさのようなものがあったの…でしょうか。
というか、ユリちゃん!
君はヴェーラに連絡とらなかったんかーい。
ユリ「えっと…その。ぼくも…色々忙しくて。。。そのうちそのうちと思いながらも…ゴニョゴニョ」
ま、そういうこと、ありますよね。