場所を再びロシアへ移し、いよいよクリミア幽閉編、第七十二話スタートでございます。革命に破れた旧勢力側の最先鋒である、皇族たち。その中にはアデールもいるようで。。恩人の皇太后を残してロシアを去る事の出来なかったアデール。クリミアはヤルタで新政権の縛に甘んじる生活を送っているようです。そこで思いがけない縁が。。。。
こんにちは
ロシア革命から辛くも逃げることができたアデール姫様一行のヤルタ篇。
奇しくもアデール姫様を苦境に追いやった形のアレクセイの生家・ミハイロフ元侯爵家との出会い。
しかし、アデール姫様が身の回りの宝飾品を売り食いしながらも、くじけることなく、立派に愛息を
育てている姿に、母としての強さを感じました。
それを傍らで見ている聡明な息子レオ君は「パスハを祝うために宝飾品を売るのはやめてくれ、バスハなど祝えなくとも気にしてない」と、優しくアデール姫様の語り掛ける幼い子供の姿が、なんとも健気で、情の深さが本当にレオ様に似ていると改めて思いました。
実は以前にレオ君は父との出会いを憶えていないだろうと述べましたが、訂正させて頂きます。
たとえ記憶に残らないほどの幼い時の情景でも、繰り返し反芻することによって、憶えていることは、
ごく偶にありますね。アデール姫様たちはレオ君の心を思いやり、あの領地での恐ろしい出来事は決して語らなかったろうと思うのですが。。
これだけ聡明なレオ君ならば自らの心の奥底に記憶を留めていても不思議ではないでしょう。
本当に朧げな父子の出逢いですが、自分が両親から大切にされている存在であると思っていてほしい。
今はレーゲンスブルクにいるレオ様ですが、いつか、きちんと、家族での出会いが訪れることを祈っています。これば私のベスハのささやかな望みです。
今回、ヤルタの別荘地でアレクセイのお祖母様との出逢いは正に運命的です。
オークネフはアレクセイ坊ちゃまの腕白坊主のお守りで慣れていたので、今回はレオ君の大切な遊び道具の凧の扱いにも慣れていたのでしょう。でも、凧って軍事用に変容可能な遊び道具ですよね。
これからどんな展開を見せるのでしょうか。益々楽しみです。ありがとうございます。