クリミア幽閉編第七十二話Ⅲをアップしております。1918年春。細々と続いている年の離れた女友達同士の交流でした。この年の3月に新生ロシアは敵国ドイツと単独講和を結びます。ブレスト=リトフスク条約です。ここでロシアは旧領土の多くを手放し、バルト三国、ポーランド、フィンランドが独立を果たしました。これによりロシアは国の資源の4分の3を失ったと言われます。求心力、支持率を失い焦るレーニン(赤軍)。これ以後皇族たちが次々と逮捕拘留され果ては処刑されてしまいます。7月には皇帝一家も。
こんばんは
レオ君は初等教育を受けていないのですね。。。
周囲は教養のある方々ばかりなので、当然のように教育は家庭内でも受けていると錯覚していました。
アデール姫様が夫のレオ様を「何故国外へ出る前に…少しでもあの子のことを考えて、一緒に連れて行ってくれても良かったのではないか…。」
この嘆きを聞いて、とても、悲しくやりきれない思いに駆られました。
誇り高いアデール姫様は自分の為ではなく、母として十分な教育を与えられない、己の無力さに泣いているのです。
独逸と講和条約が締結したこの時を除いて、アデール姫様方が幽閉の身から脱出する機会は、おそらく
難しいでしょう。
是非とも、別れた夫レオ様に連絡をとり、愛息のこれからの身の振り方を相談すべきです。
独逸ギムナジウム入学年齢までには2年ほど間があるし、ユリちゃんの父アルフレート氏もまだまだ息災の身、何かと力になってくれるでしょう。
もしくは英国パブリックスクール留学するにしても英語を勉強し、教育資金を捻出する必要がありますので、レーゲンスブルクに連絡する術があればよいのですが。。。
考えてみたら、このBmG世界は女子の教育水準が高いです。そして、その教育に見合った職業に従事している職業婦人が多いです。なんと誇り高く男性の経済力に頼らず自立している女性の多いことか。
女性のネットワークで案外と解決するかもしれません。どなたとは申しませんが。
アデール姫様、それまで頑張ってね!