フリデリーケの自立、第五十六話。
オチのⅢをアップしております。
フリちゃんにはつらかったけど、ある意味イザークという縛りからの解放なのではないかと。
このまま兄に密かな思いを寄せながらも、兄夫妻に遠慮するように同じ屋敷で暮らすのは…ちょっと精神衛生上よろしくないように思える。
フリちゃんに自分の足で歩いていく力があるのならば、ここは一旦距離を置いた方がいいように思う。
ユリちゃんがフリちゃんに提案した「エレオノーレ基金」の利用。
幸いに基金活動が盛り上がりを見せ、今ではゼバスの学生以外にも適用範囲が広がっているようです。
それでもゼバスの生徒にはやや優遇措置がありそうな気もしますが。
ここでは語られませんでしたが、フリちゃんは見事選考をパスします。
彼女学歴がないので、選考は難航を極めたのですが、①基金側が学力を測るために設けた試験の成績がめちゃくちゃ優秀だった。⓶そのあとの面接でも彼女の真摯な思いが良く伝わって来て印象が良かった そして③これからの女性の社会進出という社会全体が抱える課題に、フリちゃんがちょうどいいロールモデルとなると判断した。加えて女性の社会進出という点において既に大きな影響力を持っていたカタリーナの推薦状が功を奏した という訳で、フリちゃんは見事エレオノーレ基金を勝ち取ったのでした。
(あ、あとはたまたまその時競合相手にこれ!といった人材がいなかったとか)
そしてもう一つ語られていないことと言えば・・・・エピローグの「その後」
果たしてイザークに呼ばれてロベルタはやって来たのか。(そしてそもそも電話をかけた時に彼女は屋敷にいたのか)
もし彼女がやって来てあの場に合流していたとしたら…彼女の「その後」は少し変わったものとなっていたのだろうか・・・・?
ここは皆様のご想像にお任せしたいと思います。
こんばんは
>フリちゃんは見事エレオノーレ基金を勝ち取ったのでした
おめでとうございます! このフリデリーケちゃんには運命の女神の前髪を掴み取る運がありますね。
病を養い且つ克服し健康を取り戻した彼女はこれからたくさんの命を産む女性を励まし助けてくれる
職業婦人になるのですね。人はやはり仕事を持ち社会とのつながりがあった方が人生充実します。
彼女の人生はこれから花開くのでしょう。苦労続きの彼女を見つめてくれる男性も現れるでしょう。
カタリーナさんの旦那様のような方に巡り会い、新たな幸せを見つけてほしい。
イザークは学校に通えて何故に彼女は市場で売り子という重労働…と原作を読み思ったものでした。
やはりイザークは言葉が足りない…亡き母から妹のことを頼まれていたのなら、きちんとフリデリーケちゃんに伝えるべきだった。色々とフリデリーケちゃんに負担をかけさせ過ぎた愚兄です。迂闊モン。
ところで、今更ですが、ロベルタはどうして娼婦になったのでしょうか?
召使とかなるには紹介状とか必要だから? 農家の下働きや洗濯女ならお仕事あったのではないかと思うのは私だけでしょうか。レナーテさんはユリちゃんを女手一つで育てたし。。。
別に彼女を毀誉褒貶するつもりはないのですが、レーゲンスブルクにいたときは薬草とかの知識があったので、イザークは彼女にハーブでも育てさせるとか、趣味や嗜みがあれば良かったのに…。
結婚してもいつも演奏旅行で不在ならクラフト夫人にでも相談役になってもらえたら良かったのに…。
レーゲンスブルク時代そしてイザークと再会するまでの彼女は逆境を乗り越える生命力がありましたよね。彼女を好きだと思う人と浅慮だと思う人、半々でしょうか。でも、イザークが手助けすれば家庭に収まり、春をひさぐ仲間と大っぴらに遊び歩き、愛するイザークの評判を地に堕とすこともなかった。
これはイザークが面倒ごとを避けたせいでもあると思う…。ユリちゃん相手なら苦労も厭わなかったのが見え見えで、本当にイザークが愛したのは手に届かないユリちゃんだけだった。
ある意味、このエピローグでユリア夫人に逢ったら…。もしも、ですが彼女も享楽に走ることをやめたかもしれない…。悔悛したかもしれない。下流に流れる水はやはり下流へと・・・?