レオ様御一行がアーレンスマイヤ屋敷に逗留するにあたって、危険を回避するためにミュンヘンの祖父母に預けられたテレーゼのお話。。
第七十一話をアップしております。
私はこういう時にじっと我慢する子供ではありませんでしたが、世の中にはこのような健気な子供もいるようです。。
Boy meets Girl の物語の本筋には全然関係のない話かもしれませんが、祖父母の元に預けられたとしても、そのまま存在を無視して先に話を進め難かったので。。。
えー、ちょっと寄り道…と言う事でお付き合いくださいませ。
結婚前のユリちゃんにも優しく接してくれていたラッセン家の人たち、、、預かった孫にも優しいおじいちゃんとおばあちゃんのようです。
リーザのことも可愛がってくれているようで。
こんばんは
テレーゼちゃんがミュンヘンのラッセン家に預けられたのは、一時的なものだと、思い込んでいましたので、お茶会とかでも登場しなくとも不自然を感じていませんでした…。大事な跡取りなので身柄安全の為、最小限の接触に留めていたろう、と、安易に想像していました。。
そんなテレーゼちゃんが、髪が抜けるほど小さな心を悩ませていたなんて、不憫で不憫で。。。
それをすぐに報告したラッセン家の女中さん、そして、直ぐに、マリバラ姉さまに伝えたダー様の母。
やはり、女性として、どれほどテレーゼちゃんの年齢が幼くとも、見事な黒髪が抜ける程のストレスが
あったのを理解し、早急に行動に移した母としてのマリバラ姉さま、女同士の見事な連携です。
これは女性としての勘が働いたからでしょう。無論母としての情愛は当然のことながら。
心が我慢しても、無意識の心の奥底までは我慢できないことは一杯あります。。。
今回はテレーゼちゃんの心の奥底の悲鳴が身体までに及んでしまったのですね。
幼いながらもアーレンスマイヤ家次期当主に据えられるかもしれないという旧家の令嬢としての誇りが
彼女に、レーゲンスブルクへ帰りたい、父母やリーザちゃんに会いたい、という願望を抑えていたのでしょう。
本来ならばリーザちゃんも一緒にラッセン家に預けられてもおかしくはないのですが、ユリちゃんの娘リーザちゃんならば、テレーゼちゃんを唆して、少女同士で勝手にアーレンスマイヤ家に帰りそうで、
周囲は危惧したのでしょうね。ユリちゃんの行動力侮りがたし、故に娘リーザちゃんも侮ること勿れ。
後年、大人になりテレーゼちゃんは、あの離れに身元を隠すようにして過ごした異国の令嬢の身元を、
おそらくは推量するでしょう。
それは、テレーゼちゃんが自分の身を守ることができる年齢になってからで十分です。
テレーゼちゃん、アーレンスマイヤ家へお帰りなさい。ここがあなたの愛する心の居場所です。
何故か物語は不思議にも全ては、【わが心のレーゲンスブルク】へ集約していくのですね。