16のお誕生日のパーティーの日のエピソード、続きをアップしました。
年頃の女の子として世間の皆様から16のお誕生日を祝福してもらうユリちゃん。
その一方、彼女の身に着けたダイヤのジュエリーをめぐる「因縁」をにおわせる叔母様とマリア・バルバラ姉様の言葉の真相とは・・・・?
叔母様が語るダイヤのジュエリーをオペラ観劇の時につけるくだりは、須賀敦子さんの『ミラノ霧の風景』の中で採り上げられていたカミッラ・チェデルナの『近いこと、遠いこと』の中で語られている富豪のカミッラ叔母様のエピソードから拝借致しました。
sasa3423様
> 普通に考えて自邸に異性を招いて浮気。それを使用人が気づかないわけがない
そうなんですよね~。全くその通りで。
アーレンスマイヤ家の古参の使用人のご注進でマルガレーテ大伯母様やゾフィ叔母様の知るところだったのではないかな…と。
アネロッテの立場というのは本当に複雑です。
最初は純粋に犠牲者で被害者だった。
だけど母親を手にかけた時から、彼女は単なる被害者ではなくなった。
不義の子の立場だから蔑まれっぱなしやられっぱなしでいいわけはありません。
だけど仕返しって…どこまでが許される範囲なのだろう???
怒りや心の傷って受けた側じゃないと分からないから。。。
でもそう言ってしまうと、仕返しの復讐の殺人を容認してしまうようにもなってしまうし。。。。
うーん。。。
今よりもずっと性別や階級に縛られて生きる時代だったから…家や親や憎しみから自由になって生きるという事も今よりもずっとずっと難しいことだと思うし。。。。
…どうしたらよかったのでしょうね?彼女は。
『このジュエリーはね、アーレンスマイヤ家の血を引く女だけが身につけることを許されて』
やはりアネロッテ姉様はアーレンスマイヤ家と関わりのない人間だと周りは知っていましたか。
首飾りが象徴していたものは、アーレンスマイヤ家の由緒正しい血筋、それはアネロッテ姉様は
持ちえなかった・・・。
普通に考えて自邸に異性を招いて浮気。それを使用人が気づかないわけがない!!
ゾフィ叔母様やマルガリーテ伯母様も代々仕える使用人から聞き、16歳のアネロッテ姉様の
誕生日に身につけなせなかったけれど、本人は自分の出生は己のあずかり知らぬことと諦めて
いたと思う。資格が無いし・・・。しかし、妾腹のユリちゃんが由緒あるジュエリーを身につけ
アネロッテ姉様の心の中の防波堤のようなものが決壊した、、、。
ユリちゃん憎しでこれからはアネロッテ姉様のストッパーが外れた行動はどんな道を辿るのか。
アーレンスマイヤ家の二女としての矜持なんて最早彼女の歯止めにはならない。