アーレンスマイヤ家三女ユリちゃんの花も恥じらう16のお誕生日のお披露目パーティー編、第二十二話、エピローグをアップいたしました。
すっかり落ち目のアーレンスマイヤ家の期待の星としてバイエルンの(ドイツ国内の?)上流階級の紳士の皆様にバーンと売り出されたり、その合間に恋愛したり、ピアノを頑張ったり、パパやママやお姉さんや叔母様と過ごしたり…なかなか充実した日々を送っているユリちゃんであります。
無事パーティーを終え、「お疲れ様」の慰労の夜のおやつタイムを過ごしております。
題して「月夜のおやつ」
月明かりの中でママとお菓子摘まみながらどんなこと話してるんでしょうね~。
「いい人いた?」
「…わかんない」
「まあ…クラウスは置いといて…。あなたどんな人が好みなの?ユーリカ。…どんな人なら…お嫁に行ってもいいなぁって思う?」
「ええ~?ぼく?」
「そうよ。いくらアーレンスマイヤ家を背負って立つとはいえ…お嫁に行くのはあなた自身なのだから」
「う~ん…。そうだなぁ。…クラウスみたいな人…じゃない人。…出来れば正反対の人」
「…どうして?」
「だって…クラウスは、クラウスだけでいいもの。…彼を思い出させるような人だと…ぼくがつらい」
「そう…」
…ああーーーーー、こんな会話してたらせっかくのお菓子が美味しくなくなっちゃいますね。なしなし!
sasa3423様
> 己の立ち位置をしっかりと自覚している
そうですね。。。あまりにも切ない一言ですね。
無邪気で幼いようでも、やっぱり家を背負っているという自覚はしっかり持っているようです。
sasaさんが抱かれた疑問ですが・・・・これ難しいですね。
多分心の奥底で真に求めていたのは①家族の愛情 そして結婚せずにアーレンスマイヤ家に貼りついている目的は⓶ロシア皇室の隠し財産 だと思います。
でも財産を得て、財力という大きな力を得て、彼女は何よりも自分を縛っていたモノから、しがらみから自由になりたかったのではないかな…?何にも貶められない、自分が顔を上げて胸を張っていられるそんな未来をあの莫大な隠し財産に託していた…ところもあったのではないかな?
ユリちゃん16歳の誕生日おめでとうございます!
あの素晴らしいジュエリーを身につけ正装し未来の伴侶を得るために縁談用の写真撮影。。
でもユリちゃんの心の中は晴れない・・・。
> クラウスみたいな人…じゃない人。…出来れば正反対の人
ユリちゃんの独白が己の立ち位置をしっかりと自覚しているのが切ないです。。。
まだまだ16歳になったばかりのほんの少女の言葉じゃない。リア充のはずなのに。
ところで疑問がひとつありまして… アネロッテ姉様は結婚適齢期ギリギリのお年じゃあ。
彼女お金が大好きなのだから、さっさと金満家に嫁がなかったのは何故なのか。
アーレンスマイヤ家の動向を見張るためか、ロシア皇室の莫大な財産を知り、自分のものに
する為だったのか。彼女が本当に求めていたのは何、家族の愛情、認証欲求としての価値??