この度の縁談のユリちゃんサイドの心の内でした。
あちゃ~~~~…。
まだ全っ然振っ切れていないですね。
恋人との思い出をめっちゃ引きずっているユリちゃんであります。
本当はアレクセイに想いを残しまくっているのに、無理に大人になろうと前に進もうとしている彼女の姿がちょっと痛々しく感じたりもします。。。
書いててなんですが。。
素直…な気質なのでしょうか。
この子は尋常ではない育ち方をした割には常識から逸脱しないというか…「こうあらねばならない」という思い込みを捨てることが出来ないところ、あります。
いや…尋常じゃない育ち方をしたからこそ、一般的な貴族の子女の生き方…というものに固執するのかもしれません。
その点では生粋のお嬢様のカタリーナやクラちゃんの方が、自分で「こう」と思ったら案外自由にその枠からアウトサイドに踏み出しちゃったりしています。あ、アルラウネもですね。
彼女たちにとっては「お嬢様」「貴族の子女」というのは生まれた時から自分の身についている、いわば身体の一部のようなもの。。
ユリちゃんのように努めて「貴族の子女」でいよう という考えが逆にないのかもしれません。。
だって敢えて自分の身体の一部もぐ必要はないわけですから。彼女たちにとっては。
貴族の子女として一般的な生き方から外れていても自分たちは貴族。
彼女たちにとってはそう言い切れるものも…途中から認知されて「貴族のお姫様」でいることを周りから求められたユリちゃんにとっては…?
それは常に「貴族のお姫様に相応しい」自分でいなくてはならない…縛りという側面もあったのかもしれません。
一見(育ちからかもしれないけれど)「ちょっと毛色の変わったお嬢様」(by アレクセイ、父、ヴィルクリヒetc)と言われるユリちゃんですが、実は根っこの部分では誰よりも「貴族の子女」として恥ずかしくない自分であれ と自らを厳しく律していたのかもしれません。
>こうあらねばならない」という思い込みを捨てることが出来ない
そうそうユリちゃんは素直なんですよね~。
零落した貴族令嬢としての義務というか使命感が彼女を縛っているのが分かります。
当時は女性は男性に扶養されるか弱き性←時代錯誤ですが。家庭教師の厳しいイギリス教育の教えを
受け、実家の財政再建のために婚資金を受け取ることが当然だと思っています。。。
アーレンスマイヤ家が困窮していなくとも、やはり相応の家柄資産家に嫁ぐと決めて、自らの前途を
見つめていますよね。
このBmG世界ではユリちゃんは貴族令嬢としての意識が高いので、こういう選択なのは当然です。
でも、初恋のアレクセイは素敵だったし、プロポーズしたグスタフさんは「ギュスターヴ」と呼んでくれとユリちゃんに優しく口づけし… いい結婚相手だと思うのですが。
ギュスターヴさんは読むたびに『眺めのいい部屋』の英国映画に出演したダニエル・ディ・ルイスに雰囲気が似ていると思うのは私だけかな。ストイックで美意識の高いイメージがあり、洗練された知的な気質は実業家とは思えないほど感性に充ちていて、惹きつけられる男性です。
これからのユリちゃんと供に人生を歩む為人として十分すぎる程魅力的な方です。チョイと年上なのを気にしているのもご愛敬です。隙の無い方は、ユリちゃんが疲れてしまうし。。。
ベッティーナのように旦那様を尻に敷く、とまではいかなくとも、対等な相手で結婚してほしいな。
あなたは私に一目惚れしたんですからね。アハハ!っと言い合える幸せな結婚を送ってほしい。